わたしの隣の間宮くん
…そういえば。
間宮くん、優しかったな。
帰り際、普段とは違うどこか少し柔らかい声でかけてくれた言葉を思い出す。
励ましてくれるなんて驚いて、
泣いてたことに気づかれてたことが恥ずかしくて
思わず振り返ったときに見えた彼の横顔は、
何となく照れ臭そうで
目が泳いでて
「元気出せよ」なんて言う柄じゃないと思ってたから
なんか…可愛くて。
「…本当はいい人なんだろうな」
明日、もう一回ちゃんとお礼言わなきゃな。
一番好きな人が隣からいなくなっても、
自分のことを気にかけてくれる人がいるっていうだけで
寂しいきもちが少しだけ、軽くなった気がした。