おあずけ
「ずっと寝てたから気づいたら朝になってたんだ。誕生日、ごめんな?」

「うん・・・。」

「でもな!?」


忘れてたわけではなかったことが分かり安堵していると、突然圭人が大きな声を出した。


「いつも通りしてほしかった・・・。学校も行けなくて寂しかったし。」

「う・・・ごめん・・・。」

「まあ、いいや(笑)そんなことより、これから空いてるか?」

「これから・・・?うん!!」


いきなりの問いかけに少し戸惑いながらも、期待と喜びを込めて精一杯答えた。


「じゃあ、迎え行くから。準備して待ってろ。」

「はーい!」


圭人に会える喜びで誕生日を祝ってもらえなかったことのイライラはすっかりなくなった。
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