おあずけ
「ふーお腹いっぱいです!ごちそうさま!」

「どーいたしまして。」


あれから2時間程かけて服を買った。

と言っても、お店の予約の時間が来てしまったので、強制的に終わらせられたのだが・・・。

でも、このことに関しては「誕生日祝いなのにごめんな。」と謝ってくれたので特に何も言わなかった。


「・・・帰るか?」


圭人の様子がいつもと違う気がした。

何か・・・こう・・・探るような・・・。

だから、私は素直に頷かずにちょっとイタズラっぽく答えた。


「他に何があるの・・・?」


すると、圭人は少し困ったような顔をした。

そして・・・


「なんだろうな。」


そう怪しい微笑みを浮かべて私に顔を近づけたのだ。
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