世田くんの裏方系ライフ。
そんなことを思い出していると…
遠くから微かに声が聞こえてきた。

大切にしようと決めた友の声が。



南波「…ぃ、…た!…ぉい!…起きろ!世田!」



まだ覚めぬ眠りはすぐに襲ってくる



世田「…ん……南波?…聞こえてr……Z zz」


南波「…って、ぅおい!言ったそばから!」



流石にこんだけ騒がれたら目は覚める
ものすごくうるさい…うるさい。



世田「……何の用だよ…?」


結城「遥、次移動教室だよ。」


世田「…マジかぁ…結城、さんきゅ。」


南波「ぇ…?…僕にはありがとうないの…?」



南波をいじるのはとても楽しい
期待以上の反応をするからだ

俺は面白いものにしか興味はない
面白ければ正直何でもいい



世田「南波ぁ、」


南波「お、何だ!」


世田「教室までつれてって…。」


南波「無理だわ!僕よりでかいくせに!」


白川「南波君はチョーットちっちゃいもんねぇ♪」



白川はそういうとニヤリとした


なぜニヤリとするか?


そう、それは…


南波「白川は世田の味方かよ…↓↓」



   
    
  

  白川が俗に言う腐女子だからだ。



白川「…別に味方とかじゃないしぃー……世田くんはやっぱヘタレ受け…でも南波くんの……」



早く現実に戻さねば厄介なことになる
簡潔に言うと…暴走するのだ。



世田「またか………白川、」

白川「ハッ!な、何?」

世田「俺が、受けに見える…?俺ってSっけあるけど…?」



俺はそうやって白川に囁きながら壁側まで追い詰める。



白川「…ぇ…やっぱり南波君が受けで世田君がS攻めなの…?////」



そして壁に白川の背中が当たったところでいつも通りのへらへらした笑顔でそっと告げた。



世田「……あと俺ノンケ。」

白川「…ぶぅ…現実に戻されてしまった…」



  白川は不機嫌に口を膨らませている。


  まるで親に怒られた子供のようだ




しかしその様子だけを見れば


    間違いなくモテるだろうと思った



結城は微笑みながら 



結城「遥って何だかんだ人の扱い上手いよね。」

世田「まあな、つってもお前は扱わんでもしっかり動いてくれるから楽だな。」


    結城の話を聞いていると
       


        まるで



    全てを見透かされている




     そう、思ってしまう。









  その時まるでコントを打ち切る
      合図のように

   





   キーンコーン カーンコーン


            


      



      鐘は、鳴った









全員「「「「……ぁ、チャイム……。」」」」





     時は無情にすぎて行く
< 2 / 7 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop