世田くんの裏方系ライフ。
これもまた避けられぬ運命なのである
田中先生
「世田 遥(せた はる)
南波 広(なんば こう)
結城 華(ゆうき はな)
白川 捺(しらかわ なつ)
お前らぁ揃いも揃って
授業遅れてくるとは何事だ!」
全員 「「「「すみません……」」」」
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南波「せたぁ、お前のせいだよー早く起きねぇーからぁ。」
いつものように南波をスルー。
世田「…わりぃ、トイレ行ってくるわー」
結城「…教室で待ってようか?」
白川「そうだねぇ、どぉーする?」
世田「っあー、……先帰ってて。すぐ行く。」
結城「わかった。」
南波「…ぇ…?完全無視かョ…。」
やはり南波は面白い
しかし俺には
やらなければならない仕事がある
遊んでいる場合ではない。
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…コンコン
世田「失礼します。田中先生はいらっしゃいますか?」
田中先生「なんだ、何か用か?」
世田「はい、あの……先ほどは失礼しました。」
田中先生「あぁ、もういいよ。わかってくれれば大丈夫。」
世田「あ、いや、そうじゃなくて、」
田中先生「…?なんだ、どうしたんだ?」
世田「さっきの遅刻は完全に俺のせいなんです。」
田中先生「…?どういうことだ。」
世田「俺、バイトかなりいれてて。うっかり寝てしまって…そんな俺を授業に遅れないようあいつらが起こそうとしてくれてたんです。」
田中先生「…そうだったのか。」
世田「はい。今後この様なことが無いように、バイト…減らしたいと思います。」
田中先生「…でもお前の家は…」
世田「大丈夫です。今まで無理してた分、かなり貯まってるんで。しばらくは…」
田中先生「そうか……何かあったら言いなさい。特に、今回のような無理はするな。」
世田「…はい。ほんと、すいませんでした。」
田中先生「…早く帰りなさい。」
世田「はい。」
無理をしている自覚はある。
でも無理でもしなければー…