窓ぎわの晴太くん



「一つだけ教えてもらいたい事があるんだ」


恐れを知らない新人は必要以上に晴太の目の前で威嚇している。


「何っすか??」


晴太はとぼけたふりをしてそう聞き返した。


「千葉に住んでるばあさんの事だよ。
もうお前らがやっちゃったか?」



「あ~、その事?
坂龍さん、仕事遅いっすよね~

やったか?やらないか?って聞かれたらやったって事でしょうね」


新人の方が晴太の胸ぐらをつかんできた。


「お前らの情報源を教えてくれたら何もしないでここを去ってやってもいいぞ」


この坂龍の中堅の男は絶対に手は出さない。
それがこいつらのルールだ。
手を汚すのはこの若い男で、誰かを殴りたい要求が頂点に達しているようなそんな顔をしていた。


「俺はパソコンさえあれば何でも調べ上げる事ができるんで。

坂龍さんも頭の切れる奴を雇った方がいいんじゃないですか?」


さっさと殴るんだったら殴れ。
俺には時間がないんだ。


「お前、東京湾の海に沈めてやるぞ・・」


そう聞こえたかと思ったすぐに新人の拳がわき腹に入った。
晴太は前のめりに倒れた。
そして、晴太は何度も蹴られた。


いってぇ・・・

早く終わってくれ・・・



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