窓ぎわの晴太くん



里子と涼が大学の研究室に入ると、そこに待っていた5人程の男子学生が一斉に里子を見た。
里子は一人一人に丁寧に頭を下げる。


「俺が皆に一押しするこの人が野々山里子さん」



「初めまして。野々山里子です」


すると、そこにいた全員が拍手をして里子を歓迎してくれた。


「涼の言ってた事が一目見て分かったよ」



「あ~、煮詰まっていたアイディアが動き出したぞ」


あちらこちらから色々な言葉が飛び交う。
すると、少しだけ年配の男性が里子に歩み寄ってきた。


「野々山里子さん?

初めまして。

僕は涼の上司というのか、この部屋の主任をやっている緒方と言います。

今日は里子さんのパーソナリティを少しだけ垣間見たいと思ってね。
リラックスして僕達の質問に答えてくれるだけでいいんだ。

直感で短い言葉で答えてほしい。

いいかな?」



「はい」


里子は笑顔で答えた。
私の答えが一体何に役立つのかはさっぱり分からないが皆が喜んでくれるのならそれだけで嬉しい。


「よし、じゃ、始めようか」





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