窓ぎわの晴太くん
里子は綺麗な夏子をウットリ見ていた。
毛先がフワフワカールしている可愛い巻き毛に明るい髪色がよく似合っていた。
シンプルにチュニック風のワンピースにトレンカのスタイルだが、お洒落人のオーラが漂っている。
でも、目鼻立ちも整っていて完璧な美人なのに、大きな口を開けて馬鹿笑いをする姿が以外だった。
「ののちゃん、って呼んでもいい?
初めまして。
今日はこのお店にきてくれてありがとうございます。
それで、その質問だけど・・・
残念ながら、私とハルはただの友達で幼なじみなだけよ。
恋人同士?
一度も考えた事ないな~
あ、私はね。
ハルはどうかは知らないけど」
「俺だってね~わ」
里子は幼なじみと談笑する晴太がとても新鮮でずっと見つめていた。
西川さん達に見せてあげたい・・・
こんなに気さくな晴太を見れば、悪い人だなんて絶対に思わないはずだもの・・・
「ハル、こんないい子どうしちゃったの?
誘拐でもしてきたんじゃない?」
夏子はそう言うと、また一人で大笑いしている。
「ば~か、何だよそれ。
だろ?
ののちゃん、めっちゃいい子。
だから綺麗になる手助けをしに一緒に来たんだ」