窓ぎわの晴太くん
明日に結婚式を控えた晴太と里子は、その神社で簡単に式のリハーサルをした。
晴太は唖然とした。
ただ神社の境内で厳かに式を執り行うだけではなかったから。
その日の夜に夏子と涼が合流した。
里子が着付けとメイクを夏子に頼んだからだ。
嫌がる涼は夏子のアシスタントとして連れて来られた。
5月の涼しい風が吹く中で、晴太と夏子と涼は里子の庭の縁側に座ってビールを飲んでいた。
「ののちゃんは?」
夏子が家の奥の方を見ながら晴太に聞いた。
「なんかお母さん達と親戚の人の家に行ってる」
「ふ~ん。
なんか明日すごい式なんだって?」
「どんな?」
涼は面白がって二人に聞いた。
晴太はもうすでに頭を抱えている。
「なんか、白無垢と袴の二人が町を練り歩くって聞いたけど」
夏子は晴太が気の毒で、でもどうしても顔が笑ってしまう。
「マジで??」
涼はブッと吹き出した。
「違う・・・
町は練り歩かない。
神社の鳥居の所から本殿までの参道を歩くんだ。
それがめっちゃ長い・・・
はあ、もう俺今の時点で胃が痛いよ。
里子に言わせれば久しぶりの神社での結婚式だから町中の人が見に来るって。
夏子、俺がそんなキャラじゃないって分かってるだろ?
あ~、早く明日が終わってほしい・・・」