窓ぎわの晴太くん
里子は無理に笑顔を作っていたが心の中はどしゃぶりだった。
晴太の事が好きで好きでたまらない・・・
もっともっと一緒にいたい・・・
求めすぎているのは分かっている。
分かっているけど・・・
晴太はまた胸がざわついていた。
里子のこの表情を見るとたまらなく手を差し伸べたくなる。
必死に自分の溢れる思いを抑えながら、そっと里子の頭を撫でた。
「可愛いののちゃん、今日はありがとう。
今日のお礼は今度は僕が何かをプレゼントするよ。
何がいいか考えててね」
晴太は靴を履きもう一度里子を見た。
里子は一目で分かるほど寂しそうな顔をしている。
「そのプレゼント・・・
もう決めました」
「もう?」
「晴太さん、私にキスしてくれますか?」