窓ぎわの晴太くん
「え~~~、リカちゃんロボットって~
涼さん、そんな趣味があったんですか~?」
涼は吹き出してしまった。
リカちゃんロボットって・・・
人型ロボットについては色々な人や物で死ぬほど考えてきたけれど、リカちゃんは一度も思いついたことはない。
涼が笑いながら里子を見ると、里子も涙を流して笑っていた。
「夏子さん、知ってるんですか~?
涼さんがリカちゃんロボットを作ってること」
涼も里子につられて笑いが止まらない。
里子の事を思えばこのまま否定せずにおいてあげた方がいいのかもしれないが、でも涼の神聖なる研究対象は百歩譲ってもリカちゃんではない。
「違うよ~~
里子ちゃんです。
里子ちゃんロボット」
「里子ちゃんって?
私のこと??」
もう里子には笑いのスイッチが入ったらしく何を言っても笑ってしまう。
「里子ちゃんみたいな素直で人を癒すことのできる可愛い女の子のロボットを作りたいんだ。
誰からも愛されて皆を愛してくれるロボット」
里子はまだ笑っている。
でも、急に真顔になった。
「でも、涼さんには申し訳ないのですが、私、ペッパーさんみたいには多分なれません」
ペッパーさん??
今度は涼が腹を抱えて笑った。
ペッパーをペッパーさんって呼ぶのはきっと里子一人なはずだから・・・