白衣の王子様
「…もしかして、
朝野先生があの男の子?」
ここで運悪く料理が運ばれて来た。
笑顔で何も言わない朝野先生が
「いただきます。」
と食べ始めたので、
真白も食べ始めるのだった。
「おいしい〜!うさぎさん可愛い!!」
「だろ?藍原が喜ぶと思って
絶対連れてきたかったんだ。」
何でもお見通しのような朝野先生と、
昔の男の子がかぶって
どうしても意識してしまう。
「藍原、顔赤いけど大丈夫?
熱でもある?体調悪い?」
「大丈夫です。照明のせいですよ!」
上手く誤魔化せただろうか。
朝野先生にあの男の子が重なり
どうしても意識してしまう事を。