白衣の王子様

夏樹side


一日中真白と愛し合って
満たされた心のまま眠る。

昼前に病院からの電話で目が覚めた。

真白を起こさないように
そっとベッドから出て電話に出る。

どうやら担当した患者が
熱を出したらしい。

心配だから少し見に行く事にする。


リビングに手紙と軽い食事と
合鍵を置く。
すぐに戻ってこれるだろうが
真白に合鍵を持ってて欲しい。

これでいつでも来れるな。


夏樹は真白を起こさない様に
そっと部屋を後にした。


病院に着くと先に患者を診察し、
容態を確認する。
問題は無さそうだ。

救急救命科に寄ると、
内線を受けている所だった。


「朝野先生!ちょうど良かった!
今から玉突き事故の患者3人が搬送されてきます。
応援お願い出来ますか?」


合鍵を置いてきた事を良かったと思い
準備に取り掛かる。


骨盤骨折と脳震盪の患者を処置し、
様子を見ていたら
かなり遅くなってしまった。
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