白衣の王子様
「じゃあ俺夜勤だから何かあったら
ナースコールすること!」

「はーい。」

「おやすみ、真白。」

「おやすみなさい、ナツくん。」


虫の鳴き声が聞こえる静かな夜。
夏樹の看病のお陰で熱も下がり
暇を持て余していた。


「うわーん、うわぁぁん。」


廊下から子供と思われる泣き声が聞こえる。

はて、どうしたものかと様子を見に行く
事にした。


「ぼく、どうしたの?」


5才位だろうか。
点滴を横に廊下にうずくまって泣いている。
薬を見ると喘息薬。
早く泣き止ませないと。


「お、ねえちゃん、だれ?」
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