白衣の王子様
ゆっくりとICUの扉を閉め
休憩所へ向かう。
あったかいミルクティーを飲むと手と足の震えが徐々に治まってきた。


「朝野先生、お疲れ様です。」


朝野先生も飲み物を買いに来たようだ。


「あぁ、藍原、お疲れさま。フォロー助かったよ。」

「ありがとうございます。
先生、何で私の名前知ってるんですか?
私まだ名乗ってなかったですよね…?」

「あ〜内緒(笑)
って藍原、顔真っ青だし、
震えてるけど大丈夫か!?」

「だいじょうぶ…ですよ…」

「そうか…もう上がり?
一緒にご飯でもどう?」

「え…?私ですか?
先生がいいのなら…」

「じゃあ決定!
7時に職員駐車場で待ってる」


そう言い残し
朝野先生は救急救命科へ戻っていった。


私もカルテを整理し、明日の準備を終わらせて
時間を確かめ駐車場へ。
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