白衣の王子様
慌てて着替えて来たけど、
朝野先生はまだ来ていなかった。

ちなみに今日の私服は花柄のワンピース。
それにカーディガンだ。
まだ夜は少し肌寒いからカーディガンは必須。


「まだ来てない。良かった。
でも何で朝野先生は私の名前知ってたんだろ?
不思議な人だな〜。
職員名簿でも見たのかな。」


「藍原、お待たせ。ごめんね、待った?」

「いえ、大丈夫です。」

「良かった。俺の車これだから乗って?
ちょっと離れた所にあるんだ。」


見ると綺麗にされている国産車。
でも結構高いんじゃ…?


しかしもう助手席を開けて
待っている先生に申し訳ないので、
黙って乗ることに。

先生が乗り、車は静かに走り出した。

空には満月が輝いていた。
< 7 / 109 >

この作品をシェア

pagetop