たすけて、みひろん!



重たそうな荷物だけ残し、私の返事も聞かないで去っていった。

最悪、と一言にすぎる。

だけどさすがにそのまま放置しておくのも気が引けて、別に良い人でいたいとかそうじゃないんだけど持っていってあげることにした。

とりあえず、先生からの荷物を受け取る。

先生からの荷物は、女子だからと結構軽いもので、重たいのは男子に任せたそうだ。

それくらいなら片手で持てると片手で持ったあと、友梨さんたちが置いていった荷物を背負ったりして持つ。

…さすがにキツい、辛くなったら友梨さんの荷物引きずってやろう。

そう心の中で毒づいていると、不意に荷物が軽くなった気がして。

どうしてだろうと横を向くと、そこには笑顔で友梨さんたちの荷物を持つ吉野さんの姿が。


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