たすけて、みひろん!



並んで話しながら荷物置き場にたどり着くと、吉野さんたちが友梨さんたちの荷物をぽいっと適当においた。

少しくらいちゃんと置いてあげたらとは思ったけれど、人の鞄を引きずろうとしていた私が言えることじゃないし、

まあ、人に荷物運びをさせるとこうなるよと友梨さんたちも分かっただろうし、いいかなと思ってしまう。


私が荷物を置いて吉野さんたちも置き終わると、前から宮島くんが走ってきた。

「いや〜、荷物は重いし置き場所遠いし散々だったわ〜」

どうやら重い方の荷物を持っていってくれたのは宮島くんだったみたいで、一応お礼を言っておいた。

宮島くんは当たり前のことをしたまでと笑っていてなんだか格好良く見えた。


そのあとは施設の人から軽い注意事項や過ごす上でのルールのお話があって、それからお昼ご飯を食べることになった。


私は静川さんに声をかけられそうになったところを吉野さんが割り込んでくれて、2人で食べることになった。


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