たすけて、みひろん!
軽蔑するような口調の言葉に、思わずイラッとしてしまったのだ。
なんか、弱いと言われてるみたいで、思わずイラッとしてしまった。
だけど、気にしたら負けだと歩き始める。
私を呼ぶ友梨さんの声を無視して、とりあえず進んでいく。
後ろから友梨さんが追ってきてる気がするけれどそれも無視してやると、諦めて何も話しかけてこなくなった。
だけど、だからと言って安心するのは少しだけ早かったようで。
野菜を切り終えた私は、ザルに入れて水の入った鍋のあるかまどまで持っていこうとした。
そこを、トンっと後ろから軽く押されてしまったようだ。
私の近くにいたのは友梨さんだけだし、他に堂々とこんなことする人はいないしと、地面が迫る中考える。
とっさのことだったけれどほんの少しだけ予想していたから、なんとか野菜は落とすことなく、ザルを離さずに済んだ。
そのせいで体を支えることとなった肘を擦りむいたけれど、迷惑をかけないだけマシ。