たすけて、みひろん!
翌日の朝、起床時間より少し早めに起きて髪を整える。
私の隣では小さく寝言を言いながら、私の布団を掴む吉野さんが寝ている。
地味に服を掴まれていたが、それでは動けないので離してもらった。
…時間になったら起こしてあげよう。
スヤスヤと気持ち良さそうに眠る吉野さんを横目に、髪を三つ編みに結んで着替えを始める。
今日は吉野さんがくれた服だ。
ファッションセンスがないと言っていたくせに、どこがないのか分からないような服。
本当に可愛いし、でもそんな派手じゃなくてむしろ地味よりだから私にもなんとか似合う。
「センスないとか、どこがだよ」
寝ている吉野さんの頬を引っ張ってみた。
起きてもいいや、もう起床時間5分前だし。