たすけて、みひろん!
そのあとクラスごとに歩き始める。
お昼ご飯は出発前に受け取り、鞄に入れてある。
今から行く山の上の方のどこかの広場で食べるらしい。
それはそうとして、吉野さんは先程からチラチラとこちらを見ているが、
背の順が近い瀬戸さんと並んで歩いている、というか瀬戸さんに腕を掴まれているというか。
来てくれないのは少しだけ寂しい、なんて口には出さないけれど。
と吉野さんから目をそらして1人で歩いていると、
「白雪さん1人?みひろんは?」
城田くんが目をキラキラ輝かせながらそう聞いてきた。
頷いてから吉野さんがいる方を指差すと、城田くんはそっかと呟いた。