たすけて、みひろん!
唯一の欠点が、運動が一切できないということ。
体が弱くて体力がないから、もちろん技術もつかなくて。
でも、それだけでと思ってしまう。
頭が悪いと思われてるけど、それは勉強が追いついていないだけだから、
きっとみんなと同じように勉強していたらお兄さんみたいな優等生になれたはず。
…会いたい時に翔也くんに会えないのは本当に寂しい。
そう、ため息をついて歩く足を速めようとした時だった。
「よっちゃん意外と体力あるんだね〜?」
私の知ってる嫌いな声が、まとわりつくようにそう言った。
歩きながら少しだけ肩に体重をかけてくる彼女は、私が体力ないことを知っている。