たすけて、みひろん!
そう言って断ったけれど、疲れてないなんていうのは嘘である。
本当は結構疲れてるし、持ってもらえるならありがたい。
だけど、私よりも華奢な吉野さんに荷物を持ってもらうのも、という抵抗もあるし、
それにもうすぐ着くならきっと大丈夫だから。
そう思ってまだ頑張れると歩き始めたのに、突如肩が軽くなった。
不思議に思って隣を見ると、そこには私の荷物を持った城田くんがいて。
「無理すんなって、俺みたいな体力あるやつ頼れよ」
ニカッと笑って私の肩を押す。
そうして吉野さんと目を合わせると、ドヤッと自慢げに笑ってみせた。
吉野さんはその顔にムッと頬を膨らまる。