たすけて、みひろん!
だけど、そんな私とは裏腹に、みひろんはぐんぐんと進んでいった。
玄関には見えなくても、中に先生がいるかもしれないのに。
そう思っていると、みひろんは玄関の方ではなく、私達の部屋の下へと向かっていった。
私もその後を気にせず追っていく。
ふと、みひろんの目がより一層紅く揺れて、みひろんの手の先に2階のベランダまでの階段ができあがった。
目の当たりにするとなんだか不思議でシュールな絵だ。
「ほら、ベランダから入ろう!」
そう言い私の手を引くみひろんに、私はゆっくりと階段をのぼり始めた。
確かに足場になっていて2階までのぼることができて。
とっくの昔に就寝時間を回ってるはずなのに、中からヒソヒソと話す声が聞こえた。