たすけて、みひろん!
どういたしまして、と笑ったみひろんに黒板を任せて教卓の前に立つ。
みんなの視線が突き刺さって、ドクドクと心臓の音が大きくなる。
そういえば私、こういう場に立つの初めてだったと今更のように思い出し、小さく深呼吸をした。
「えっと、じゃあ早速なんですが、文化祭の出し物について意見がある人いますか?」
そう問いかけてクラス内を見渡すと、考えている人がほとんどで誰も手を上げたりしなくて。
「とりあえず、5分くらい周りと相談する時間設けよっか」
みひろんがそう言うと、みんなが一斉に話し始めた。
私達も私達で何かないかと考える。
なるべく他のクラスとは被らないようにしたい。
そんなことを考えているうちに、5分なんてすぐに過ぎ去ってしまった。