たすけて、みひろん!



一声かけてから、意見を聞いていく。

でも、出てくるのは定番のものなどが多くて。

カフェとかお化け屋敷とか、楽しいんだけど先輩達と被りそうなものが多い。

もろ被ると目を付けられる、というか喧嘩売られるって話があるくらいだから、なるべく避けたいんだけど。

だけど、文化祭初心者の1年生がなかなかないけどいいものなんてなかなか思い浮かばなくて。

やっと出てきたのは、クイズやスタンプラリー、それから。


「募金、とかどう?」

ビシッと手を上げた城田くんが、ふとそう口にした。

募金、という言葉に、どういうことだと騒ぎ始めるクラスメートたち。

私もみひろんもどういうことか、というよりは何をどうするのか分からなくて。

「…詳しい内容、教えてくれる?」

みひろんが黒板に書く準備をしたのを見届けてから、そう言い首を傾げた。


< 160 / 284 >

この作品をシェア

pagetop