たすけて、みひろん!
城田くんはもちろん!と微笑むと、スッと席を立った。
「えーっと、地味かもしれないんだけど、
実際に困ってる人や、どれくらいのお金でどれほどの人が救えるかの資料を教室内に掲示して、それを自由に見てもらうんだ。
んで、出口のところで募金箱持って立ってるんだ」
その言葉に、つまらなさそうな顔をする大半の人。
賛成しているのはほんの一部の人くらいで、確かに文化祭で募金なんて、と思うかもしれない。
「てかさ、文化祭で募金活動しても、信用なくない?」
おそらくクラスのほとんどの人が思っていたことを、城田くんと関わりのない男子がさらっと突っ込んだ。
「どこに募金するかと、そのお金が何に使われるかまで明確に記したらダメ?」
城田くんは男子の方を見て首を傾げた。