たすけて、みひろん!
少しだけの沈黙が続く。
「ちなみに、どこに寄付するの?」
気まずさを消すためにも城田くんに尋ねると、よくぞ聞いてくれましたと言わんばかりの笑みを浮かべた。
「シェアってところ」
ニッと笑った城田くんは、その団体について詳しく教えてくれた。
内容を聞く限りはあやしい団体じゃなくて、むしろそこになら募金をしてもいい。
NGOの中の一つだというあたりからして、信用度は高いし。
それなら…と意見が変わっていく。
募金活動をするだけだと私達の利益はないけれど、それでも構わない。
「まあ、1つくらい募金やってるクラスがあってもいいかもね」
みひろんがそういう意見が出たことにふにゃっと笑って嬉しそうにするから、
多数決をした結果、募金をすることになった。
嫌がってる人も多かったんだけど、みひろんが賛成したからかみんなが流されてくれたようだ。