たすけて、みひろん!
ふむふむと頷きながら話を聞いていると、なぜか顔を赤くした城田くんが、
「いや、別にこれ、俺が考えたわけじゃないよ!
その、姉貴にいろいろと教えこまれたというか…」
そう言って自分の意見じゃないと誤魔化そうとする。
それを不思議に思いどうしてか尋ねると、
「だって、男子が化粧についてこんな語るとか、なんか恥ずかしいじゃん」
小さな声で言いながら手で顔を覆った。
別に恥ずかしくないと思うけど、と思ったが、確かに化粧をしないはずの男子がこんなにも語るのは少し恥ずかしいのかもしれない。
私には分からないけど。
でもなんでか、せっかくの会話をこのまま続けたくなって、
「城田くんって、お姉さんいるんだね」
と城田くんの言葉を拾って会話を引き延ばす。