たすけて、みひろん!



確かにその通りだ。

翔也くんのお見舞いに病院に通っていることに間違いはない。

別にそれを隠し通すつもりなんてないし、バレたって構わない。

ただ、翔也くんがからかわれて軽いイジメにあっていたことを知っているから。

だから、翔也くんがそういうことでからかわれるのが嫌で。

私に関することで、何か言われてしまうのが嫌だから何も言わなかっただけ。

病院にお見舞いに行っていることを、隠していただけなんだ。

「まあ、そうですけど」

素っ気なく答えてそっぽを向く。

静川さんはふふっと笑みをこぼしたあと、

「誰のお見舞いか、私、知ってるよ?」

ニヤリと口元に笑みを浮かべながらそう言った。

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