たすけて、みひろん!
2.
その翌日は、お礼を言わないとと思いみひろんが登校してくるのを待っていた。
静川さんたちは、ニヤニヤとこちらを見て私を嘲笑っているようだった。
けれど、なんか遠目で見ていると馬鹿らしく思えて、文句の一つや二つ直接言ってくれればいいのにななんて思った。
あーでも、言われたら言われたで悲しいだろうけど。
いつも通りみんなに挨拶をされながらみひろんが登校してきた。
私の席の近くを通ってくれたから、目が合った瞬間に笑いかけて、
「おはようみひろん、昨日はありがとう」
一言の中にありったけの思いを込めてそう言った。
たったそれだけだったのに、みひろんはすごく嬉しそうな顔をすると、
「どういたしまして!いつ実行するかとかまた今日話し合おうね」
顔を近づけてウインクしながらそう言ってきた。
静川さんたちの視線がチクチクと刺さる中、同じように私も笑ってウインクしてみた。