たすけて、みひろん!



静川さんに床に打ち付けられる。机に体をぶつけてあちこちが痛む。

倒れたところを踏みつけられる。

「今日はみひろん来ないのね?もしかしてもう愛想尽かされちゃった?」

クスクスと笑いながら何度も私を蹴ったり踏みつけたりする静川さんたち。

みひろんはきっと、愛想尽かして帰ったりなんかしないはすだと心の中で反論する。

ギュッと拳を掴んで痛みに耐えていると、ガラッと思い切り扉の開く音がした。

「美乃ちゃんに愛想尽かすわけないじゃん?」

扉の方を見ると、携帯を片手に動画を撮っている様子のみひろんと。

「お前ら、白雪さんイジメるとか最低だな」

なぜか腰に手を当てて扉の前に堂々と立ちふさがる城田くんがいた。

…城田くんが来ることは予想してなくて、さすがの私もキョトンとする。

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