たすけて、みひろん!
ただ、言い返せばめちゃくちゃな反論をするくせに、黙ってるのも癪に障るみたいで。
「黙ってんじゃねーよ」
ドンッと突き飛ばされて尻もちをつく。
痛いなあと立ち上がろうとすると、その前に三つ編みの片方を掴まれた。
…三つ編み、とことん地味子だな、私。
そんな関係ないことを考えながら、すぐ近くにある顔を見つめた。
「みひろん、結構あんたのこと気に入ってるみたいだけど、
みひろんの隣はあんたには似合わねえよ」
ぐいっと髪を引っ張られたところがズキズキと痛む。
「あ、でもいい引き立て役かもね」
誰かの一言に賛同するみんなの声と、笑い声が重なり響く。