たすけて、みひろん!
怯まないでジッとそいつらを睨みつける。
“弱いやつ”って、翔也くんを弱い者呼ばわりしたことに、随分とムッときたのだ。
「翔也くんは、弱くなんかないです。少なくともあなたたちよりは強いです」
もちろん、そうやって強く言い返す私に、先輩方は眉間に皺をよせた。
苛立っているのは目に見えている。
「はあ?俺らがあんなやつより弱いって言うのか?」
私の胸ぐらをつかもうとするので、その腕を払って一歩退く。
それでも視線はそらさないまま、ジッと睨みつける。
「弱いですよ。痛かったら痛いっていうんでしょう。人のこと嘲笑うことしかできないんでしょう」
拳を握りしめて、堂々と立つ。
周りの人は翔也くんと同じ学年の先輩も多くって、その人たちについて知ってるのか私を心配そうに見ている。
しかし彼らが怖いのか私を助けようとはしない。