たすけて、みひろん!



翌朝、下駄箱を開けると紙が1枚入っていた。

1枚きりだし、悪口の手紙とかそういうものではなさそうだった。

かさりと音を立てて開くと、それはどうやら呼び出しの手紙らしかった。

差出人の名前は、上風 美麗。すごく綺麗な名前だ。

ふと昨日の美人な先輩が思い浮かんだ。

…まさか、ね。

昼放課に中庭で待っているらしく、とりあえず真面目に授業を受けた。

翔也くんをイジメてた人が何かしてくるかもと警戒していたが、そんな様子もなく昼放課を迎える。

真樹くんとみひろんに適当に言い訳した私は、お弁当を持って中庭に向かった。

呼び出した本人はまだ来ていないらしく、先にお弁当を広げて食べ始める。

だけどもそうしているうちに、

「白雪 美乃さん」

名前を呼ばれて、そちらの方を向いた。

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