たすけて、みひろん!
見とれていると、ふと後ろから誰かがギュッと抱きついてきた。
「やった、美乃ちゃんに友達が増えた!」
えへへと笑いながら抱きしめるのは、みひろんだった。
いつから聞いていたのか、というかいつからここにいたのか。
いつも忘れかけるが魔法少女のみひろんに聞いても無駄だろう。
みひろんのことだ、盗聴でも瞬間移動でもなんでもできてしまいそう。
私と握手していた手を離して、不思議そうにみひろんを見つめる美麗先輩。
その視線に気が付いたみひろんが、美麗先輩にニコリと笑いかけた。
「私、美乃ちゃんの親友の吉野 美尋です」
それから、みひろんはスッと美麗先輩に手を差し出すと、
「だから、美乃ちゃんの友達の先輩は、私の友達、だからね」
満面の笑みを浮かべながら、そう言って先輩の手を取った。