たすけて、みひろん!



そのあと、美麗先輩もみひろんと呼ぶようになって、それから授業があるからと教室に帰っていった。

私はまだ食べ切れていない分のお昼ごはんを口に押し込んで、みひろんと少し話していた。

「ところで、城田くんは?」

確かみひろんと一緒にお昼を食べていたはずだと思って尋ねる。

するとみひろんはムスッと頬を膨らましてから、

「男子に誘われて外に行っちゃった。美乃ちゃんがいたら行かないくせに」

まったく、なんて言いながらそんな愚痴を言っていた。

私がいても、行くだろうけどね。

クスクスと笑いながらしばらく会話をしていて、それからふと思い出した。

そうだった、と思い出してジッとみひろんを見つめる。

驚いた様子で私を見つめ返すみひろんに、「あのさ」と話を切り出した。

「さっき、私のこと、親友だって言ってたよね」

どういう意味だと聞きたくて、そう言うと、みひろんはそうだよと笑顔を浮かべた。

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