たすけて、みひろん!



確かに、病院ですることなんてそれくらいだから、そういうイメージがついちゃうのも仕方ないかもしれない。

翔也くんとしばらく笑ってから、

「うん、それじゃあ月曜日に来れるか聞いてみるね。

もしかしたら、月曜日の学校帰りに寄ってくるかも」

それだけ伝えて、翔也くんに笑顔で手を振って病室を出た。

…気のせいだろうか。

翔也くんの笑顔がひどく重く、切なそうに見えたのは。


翌朝、早速みひろんに翔也くんのことを話してみた。

みひろんは目をキラキラとさせながら、食い気味に、

「行く!今日の帰りに寄ってく!」

そう言ってえへへと笑った。

随分楽しみらしく、昼放課もその話で盛り上がっていた。

真樹くんは羨ましそうにしていたけど、みひろんが大勢で押しかけるのはと説得すると、しぶしぶ諦めてくれた。

ただ、今度は自分も連れて行くようにと言われてしまったけれど。

その日の放課後、学校近くの駐輪場に自転車を止めて、バスで病院を目指した。

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