たすけて、みひろん!
1.
とうとうやってきてしまった野外活動当日。
班はまだ楽しそうだからいいんだけど、部屋が最悪というかなんというか、とりあえずやだ。
まだ、吉野さんがいるだけマシなんだろうけど。
あーいや、部屋の前に、バス座席、隣が静川さんだったんだ。
まずそこから最悪なのだ、だから野外活動に行きたくないって思ってた。
でも準備もしっかりしちゃってるし、第一班だけは良い人たちばかりだから、とりあえず行くことを決意して。
「今日は莉乃と時間被ってるし送ってくわ」
お母さんは私の荷物が多いことを気遣ってそう言ってくれた。
本当は時間は少しだけ違う。
だけど、こうでも言わないと私が甘えてこないって分かってるからこうして気を遣ってくれてる。