CHERRY
頭の中では、恥ずかしいから行きたくないって思ってるけど、体が勝手に動いて、雄介の家の前まで、あたしを運んでいく。

そして、俯いていた顔を上げると、そこには雄介の家があった。

あたしは、今からここにいる雄介にチョコをあげるんだ...

そう思うと、そこから足が進まなくなった。

綺麗な家で、玄関の前には、あたしよりも大きな雪だるまがいた。

きっと、妹さんが、友達と一緒に作ったんだろうなぁ。

そんなことを思いながら、あたしは玄関の前へと足を運んだ。

玄関の前に着いてから...

あたしはMなはずなのにSになった。

なんのためらいもなく、インターホンを押したからだ。

七海は、15分ぐらいたっても渡したくないって言い張ってたのに。

それにくらべてあたしは、玄関に着くなりインターホンを押す。

あたしの考えでは、七海以上に戸惑ってると思ったのに。

間逆だった...

そう思っていたときだった。

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