迷宮のショッピングモール
「...」

早く帰りたい。そんな言葉が頭の中をループする。
両親は甘い匂いでつられたのか、近くにあったパン屋さんの中に入っていった。マコもついて行こうと足を出した。
その時だった...





___おいでよ。こっちにおいでよマコ。





ゾワッ!!

「ッ!?」

何処からか聞こえた小さな声。

自分の名前を呼んでいた。

体全体に寒気が走り、辺りを見渡した。するとある所へと目が止まった。

食べ物のお店を両脇にして、ずっと続いている長い長い道。

ゴクリと、唾を飲み、マコは1人その道を歩き出した。
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