お見合い結婚～イケメン社長と婚前同居、始めます～

「近藤さんっ!!」
「はい？」

不思議そうに振り返った近藤さんに、声をかけた自分の方が驚いた。


でも、もう赤井さんに接触するためには目の前の近藤さんの力を借りるしかないと思ってしまったからだ。

祖父と約束した３ヶ月のためには、チャンスは今しかない。



「赤井さんって今、どうしてる？」

自分の発した質問に、さっきまでの表情は嘘のように近藤さんの表情は曇ってしまう。


「彼氏っていうか、不倫相手と別れたばっかりです。」

「不倫…」

おそらく、話を聞いていただろう工藤が斜め後ろで冷たく呟いた。