お見合い結婚~イケメン社長と婚前同居、始めます~
「出会いはどうだっていい。小さい頃のことりちゃんではなくて、今の、そのままの赤井琴理さんと会ってみたい。」

素直な僕の気持ちを口にすると、目の前の近藤さんはビックリした表情を浮かべた。
でも、その瞳からはポロポロと零れるように涙を流す。

「何でも協力させてください。琴理のこと、よろしくお願いします」
そう言って、頭を下げた近藤さんは、親友のようにも母親のようにも見えた。




その話に唯一同席していた工藤だけは、1人眉間に皺をよせている。

「不倫していた女性とお見合いなんて、正気かよ…」

そう言ってぶつぶつとずっと呟いていた。


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