お見合い結婚~イケメン社長と婚前同居、始めます~
「あかいとり ことり なぜなぜ あかい…」
周りを見渡せば、幼稚園児達の大合唱。
隣をみれば、美夏がはつらつと大きな声でうたっている。
そんないつもの夢。
先生のピアノが鳴り止むと同時に、私は意地悪なお友達に取り囲まれて質問攻めにあう。
「やめてよぉ、やめてってば」
「だれか、たすけてよぉ」
ピピピピピ、ピピピピピ、ピピピピピ…
頭の上にある目覚まし時計のアラームが部屋中に響き渡る。重たい瞼をどうにか少しだけこじ開けて時間を確認すると午前8時。
私は重たい身体をどうにか起こして、ベッドから這い出た。