お見合い結婚~イケメン社長と婚前同居、始めます~
「琴理、仕事は決まったか?」
「まだだけど……、どうして?」
「それなら、お見合いしてみないか?」
「はっ?」
人間驚きすぎると、言葉も出なければ、フリーズして固まってしまうみたいだ。
私は目をぱちくりとさせるのがやっとだった。
「ほら、さっき琴理が玄関先で会った方…」
私の驚きようにお母さんがゆっくりと会話に入ってくる。
「あの人と?!」
不躾な視線で見ていた黒縁眼鏡の男性を思い出す。
私の素っ頓狂な声にお母さんは苦笑いする。