その男、猛獣につき
★☆★
「お疲れ~」
「お疲れさまでした」
徐々に帰っていくチームメイトを敦也さんと見送る。
数日前に9月になったけれど、まだ体育館は蒸し風呂のようで、私たちは差し入れのアイスクリームを頬張る。
「結局、今週もかなり楽しんじゃいました」
私がそう言って笑うと、敦也さんも楽しそうに笑ってくれる。
「そういえば、舞花ちゃん。メシどうする?」
時刻は18時過ぎ。
そういえば先週は、先生とラーメン食べたなぁ。
「近くにパスタの美味しい店あるから、食べにいかない?」