その男、猛獣につき
今度は、先生が驚く番みたいだ。
先生は、呆気にとられたような顔をすると、すぐに顔が真っ赤に染まる。
「やっべ。その舞花の攻撃は反則」
そう呟きながら、何を思いついたかのようにいたずらに口角をあげて笑うと、私に仕返しのキスを落とす。
どちらともなく、何度も啄むようなキスを繰り返す。
段々と深まっていくキスに、私の芯が熱を帯びる。
唇を割り、入ってくる舌を受け入れると、ますます深くなるキス。
「先生、ここ、リハビリ室です…」
途切れ途切れになりながらどうにか言葉にすると、先生はもう一度だけ啄むようにキスを落とす。
「そうだったな」
そう小さく呟いて、私から離れる。