その男、猛獣につき
猛獣使いの葛藤

夢を見た。

私はどこかの森に済むお姫様で、そこに白馬に乗った白タイツを履いた王子様が迎えにくる。

啄むようなキスを、唇に落として。




あぁ、私、こんなにメルヘンな夢を見るなんて相当疲れてる。



徐々に夢から醒め、まどろみに浸る。

今日は日曜日。

出来ればもう少しこうしていたい。

今日の予定は、車イスバスケに……。



ん??


あっ‼


「ヤバイ‼車イスバスケだったぁ‼」

気持ちのよいまどろみは一瞬で醒め、現実に舞い戻る。



私は勢い良く飛び起きた。

朝方出来上がったレポートに満足して、ちょっとだけ仮眠のつもりだったのに……。

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