恋する合図
多岐川高校って県外じゃん。








てことはもう会えないかもしれない。







そんなことを考えている間に3本の練習は終わった。







練習をやってラケット交換をした。










「んー、これは表かな?つぶ高かな?どっちかなぁ?」










神崎くんが私のラバーを見て悩んでいる。













背が高いのに表情や行動がすごくかわいくて、私好みだ。









そんな姿にキュンキュンしていると、











「どっちですか?」











不意に話しかけられた。











ニコッと微笑みながら問いかける姿にまたも胸を撃たれ、衝撃が走った。











やばい、恋する。












そんな言葉が脳を過ぎって半分混乱していたせいか、










「つぶ高ですよ!」










と相手にラバーを教えてしまった。











「あ!教えちゃった!!」










私がびっくりして焦っていると











「へへっ、ラッキー♪」












とピースして見せた。











そんな神崎くんを見て、私も思わず笑ってしまった。
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