恋する合図
「閉会式を行うのでみなさん集まってください」








そのコールが入った瞬間、全力で集合場所に向かった。











後ろを振り返ると神崎くんも来ていた。










神崎くんをじっと見て。












チラッとあった目を今度は離さない。










私があまりにも神崎くんをガン見するので、少しびっくりした様子で二度見した。












その瞬間、










「お疲れ様です。」










たったひとこと声をかけた。





少し微笑んで。










「お疲れ様です。」








神崎くんも微笑んで返してくれた。










「試合どこまで進みました?」









「決勝まで行きましたよ。でも負けちゃって準優勝です!」










そう言ってガッツポーズする神崎くんが本当に可愛らしくってたまらない。










「すごいですね!私たちなんて全敗ですよ笑」








「そーなんですか。明日からの練習頑張ってください!」










頑張ってくださいなんてただの社交辞令なんだろうな。









その笑顔も作ってるんだろうな。









でもなんでだろう嬉しくってたまらない。













私に向けてくれてる笑顔が愛しくってたまらない。










「…がんばる。練習頑張ります!!」












ああ、どうしよう。好きになってしまったのか。
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